九州一周? 中編
熊本行きのフェリーは17:30発、片道\1100。 1時間をターミナルの中で過ごす。 ずっと食べたかったカステラを購入。 1本まるごとだと邪魔なので、1切れずつ小分けされたやつ。 土産を買ってその場で開封し外箱を破棄するという暴挙に。 あとさつまいもキャラメル。 しかし足が痛い。 今日の転倒で左足の付け根を痛めたのが効いてるらしく 手すりがないと階段の上り下りもキツいという有様。 いけるのか!? 17:30 島原出航。
熊本上陸ー どんどん沈んでいく夕日を眺めながら、国道3号線目指してひたすら直進。 まるで何も無い開けた道をまっすぐ7、8キロ。 iPodでpray(水樹奈々)をエンドレスループしながら走ったなんともいえない心地よさは記憶に新しい。 国道3号線に入り、熊本市街へ。 途中、衝撃の道路標識が。 福岡まで116km 長崎無視して3号線真っ直ぐ来てたら1日でこれたのかと思うとなんとも… 熊本は駅と繁華街が微妙に離れてる為、 今晩は先に食事処と宿が密集してる繁華街方面へ。 本日の夕食:桂花総本店 ターローヤングセット \950 またラーメン… この観光ガイド、殆どラーメンしか乗ってないのはどういうことだ。 熊本ラーメンの老舗らしいけどまあ中の上といったところ。角煮は美味かった。 それにしても熊本市街地は長崎をさらに上回る予想外の繁盛ぶり。 商店街の通路の広いのなんの。 熊本なんてあまりぱっとしないイメージだったけど印象を改めた。 そして今日もホテル。ネットカフェじゃ多分倒れる… 安いホテルは満室、あまり探し回る元気も無かったので5200円で決着。 ホテルこがね 素泊まり \5200 ここは広い!写真じゃ判らないけど廊下も結構あって広々。 それなりにでかい共同浴場もあり、ランドリーもあり、これなら5200円でも悪くない。 少し休憩したあと、繁華街にくりだす。疲れていても今晩も勝負! ヤメ時を間違わなければ10kくらい勝てたのに、旅の浮かれ気分で続行して撃沈。 本日の戦績:投資5k 回収0k 収支-5k 二日で約-18k… しかしスロッターにとって18k負け程度は日常茶飯事である。 明日だ…明日とりかえせばいい! 今日も梅酒を飲み、就寝。 三日目:走行距離92.19km 平均速度14.1km/h 最高速度30.5km/h 順調に落ちていく平均速度… 四日目 23日 恐怖の一夜 2日目の右手の傷が疼いて目が覚めたりしつつ、 今日もチェックアウトギリギリまで休んで出発。 走行中は右手に衝撃がいきまくるから悪くはなっても良くはならないんだよなあ… ちなみにホテル外観。 一応熊本城に近寄ってみるも、外堀から天守閣が見える気配もなく 中に入る気も無かったのでスルー。
なにか朝食を求めて、熊本駅ターミナルに入ってみる。 本日の朝食:普通のサンドイッチ 虚ろな瞳でコードギアスのマオの如く手をパンパン叩きながら変な歌を口ずさみつつ 駅のまわりをグルグル回ってる人が居て怖かった。 さっき目の前を通ったと思ったら、今度は手を叩く音が背後から…!
3号線をまっすぐ196kmで鹿児島。あと丸2日というところ。 今日100km進むとして、宿泊ポイントは水俣か出水か… あまり大きな繁華街は無さそうだけど、宿かネットカフェくらいあるだろう。 まあどうにでもなるさと気軽に出発。 12:51 何も無い道に突然あらわれた洋食屋。 「きなこ豚」というキーワードに非常に興味を引かれ、丁度昼飯時なので入店。 きなこをまぶした豚肉とかが出てくるんだろうか。 本日の昼食:きなこ豚ステーキ \1280 …きなこ豚っていう種類だった模様。自分の無知が悔しい。でもかなり美味かった。 しょうが焼きの強化版といったところ。 辺鄙なところにある割には客入りがかなり良いし、有名店なのかな。 今日の気温も32、3度程度とややマシな感じ、それでもやはり暑く 1時間ほど走っては休憩が続く。
野菜売り場に活気があふれる、さながらスーパーな道の駅。 梨の販売が激しい。 梨シャーベット \250 梨のつぶが入ってて美味。 ここでご当地アイス好きとしては気になる商品が。 「体に良いけど美味しくない」シリーズ。 自ら不味いと名乗ってる食品なんて青汁以来なので是非食べてみたい。 竜北にはよっぽどMが多いのか、生姜はすでにSOULD OUT。 あと2個しかなかったアスパラガスに挑戦。 田舎もんアイス アスパラガス \250 うわー、青臭い! でもミルクでかなり誤魔化してるので食べられなくは無い。 食べ続けてればすぐ慣れて普通にいける。 でも1分ほど間を空けたら… 青臭い! アイスを食べてるのに口にアスパラの繊維が残る! でも食べられなくは無い。 他のも食べたかったけど、アイス連投は腹を壊しそうなので泣く泣く諦め。
何故かここにきて調子が良くなってきて、ぐんぐんスピードが出るように。 4時頃の時点では平均時速19km/hペース。 いける…! こういうホテルに1日とまったら100万円とかもらえないかしら 山道に入る手前で、面白そうなものを発見。 おもしろ館 面白くなかったら詐欺やで。 恐る恐る中に足を踏み入れると…! アッ―― 予想通り―― 側には合法ドラッグの自動販売機… こいつぁヤバいぜ! ちょっと曇ってきた空を心配しながら山道をどんどん登る。 ここからがキツかった。 まずは赤松太郎峠。 赤松トンネル こういう歩道の無いトンネル怖いんだよなあ… しかしここは難なくクリア。 最初は赤松太郎って誰だよとバカにしてたのだが… 日も暮れ始め、つかの間の平地を進み、続いては佐敷太郎峠。 佐敷トンネル。 ここまでの上りで相当体力を消耗したので危険なトンネルに備えて手前で一休み。 するとぱらぱらと雨が… 雨宿りする術も無いので、トンネル内へ。 このトンネル、中が下り坂になっており、トンネル内で思いっきり坂を下るなんてありえないので 慎重にブレーキ操作。右手の傷に響く… トンネルを抜けると運良く雨は止んでいたが地面はかなり濡れていた。 これから下りだっていうのに、スリップが怖くて進みにくい。 17:25 水俣まで19km これは水俣で夕食かな… しかしその前に最後の難関、津奈木太郎峠出現! 延々と続く上り坂に霧も出てきて、高湿度に汗が噴出し ズボンが汗で表面まで塗れてくるほど。 ここが今回一番きつかった… 津奈木トンネル。 今までの恨みを晴らすが如く下りを滑走。 自分が霧を掻き分けてるのが目に見えるのが凄い。 ついに地獄の三連続太郎峠を制覇し、坂を下るとそこには温泉が! 写真が悪くて何温泉だかわからないけど、今回初の銭湯施設! 時間は18:30、食事も取りたいところだが とにかく全身汗でずぶ濡れで気持ち悪いので兎に角入湯!入湯料500円。 番台から湯船までの間にトンネルが!なんか凄い! 結構名のある所なのか、なかなか広い施設で小一時間ゆったり。 残念ながら施設内の食事所は営業が終わっていたので 食事処を求めて温泉を跡に。 結構辺鄙な場所なのでまともな食い物屋も見つからず、 20:00、ようやく見つけたバイキングの店で夕飯。 本日の夕食:バイキング \1580 高い… でもまあ美味しかったし、この先暫く食事処も無かったので仕方ない。 温泉で大幅に体力も回復し、夜風も涼しく快調に飛ばす。
ようやく宿泊予定ポイントの水俣に到着。 ビジネスホテルは5000円台でいくつかあったものの、繁華街と呼べるほどのものは見当たらず。 なんか今日はまだまだ体力が余ってる感じだったので久々にネットカフェに泊まりたい。 でもここまでの道中、都市部近郊以外でネットカフェを見た覚えが殆ど無いんだよなあ。 九州は郊外のネットカフェって少ないのかな… いつネットカフェが出現してもおかしくない雰囲気だったので それに望みを託し進むこと数十分。 段々と店の明かりが減り、 民家が減り、 山道に。 時既に21時。 街灯も殆ど無く、次の街までどれくらいか見当もつかず、時折通る車は大爆走。 歩道の無い道を走るときの怖さはただ事ではなく、 後ろから追突されるのを避ける為、ライトを振り回して存在をアピールしながら進む。 どう考えても引き返すべき状況だが少しの期待に賭け進む。 もしiPodの電池が切れたら不安と恐怖でぶっ倒れたかも知れない。 そんな中を1時間、神経を尖らせながら進んでいくと、なにやら明かりが! 「HOTEL 海賊」 ホテル…! ここを逃せば確実に後は無いが 海賊…! とりあえず看板で素泊まり料金を確認するも 2800円、3000円、3500円、4000円と看板によって値段が無茶苦茶! 海賊は…無理や… 良く見たら海賊の真横に「出水温泉宿泊センター」という施設が。 正面は山、向こう側は海という辺鄙な場所で隣接してるホテルなんて経営者は一緒なんだろうけど 見た目も名前も海賊の数倍マシなのでこちらに。 まずはフロントへ。 明かりもついてる、テレビもついてる、扇風機も回ってるが誰も居ない。 『フロントに係員は常駐していません 御用の方はインターホンを押してください』とのこと。 言われたとおりにすると50代男性くらいの声で応答が。 「今行きますから テレビ見といてください」 約3分後、現れる東南アジア系の女性… こいつぁやべぇ! 4000円を支払い、鍵を受け取る。 部屋に入り、すぐさま鍵をかけ、大急ぎでチェーンで施錠。 壊れた時計、家庭の洗濯機で洗った香りのする備え付けタオル… 鍵からしてそもそもホテルクオリティではない。 11号室と書かれてるのがぱっと見てわかるだろうか。 その後1歩も外へ出ることなく、怪しいホテルの一室で不安な一夜を過ごすのであった。 命だけはくれてやるものか。 四日目:走行距離109.45km 平均速度15.7km/h 最高速度41.0km/h 後編へ続く |