名古屋へ 前編
2004.09.16〜21 あった。5キロ近く前の見知らぬ夜道で落としたものがちゃんと見つかるなんて奇跡。
なんかこの周辺は異常に子供飛び出し看板が多い。しかも皆うつろな顔で不気味。 道なりにずっと立ってる。どれだけ飛び出すねん 死んでますがな ともかく421号線を進む。だんだん山が近づいて来た。 さて、関西と中部の間にそびえる山を越える道はいくつかあるが、 中でも今回選択した421号、永源寺〜八風街道〜石樽峠は日本屈指の異常国道らしい。 是非googleで検索して調べてみて欲しいが、 横幅2m以上の車を弾くコンクリートブロックと異常な道は ドライブ好きの間でかなり有名なようで、国道なのにここを走ること自体が偉業だとか。 自転車で、しかもママチャリで登る奴なんて居ない。 知ってたらこんな道通らなかったよ… 7:15 まずは永源寺町入り。ここから山になる。この変で疲れの為か思いっきりすっ転ぶ。 自転車転倒時の受身には自信があったけど、手の平と膝の皮が全部剥げるようなヤバイこけ方。 しかしドライビング手袋と膝のアンメルツシートが美味い具合にガードしてくれて無傷。 自販機で爽健美茶を仕入れる。爽健美茶は市販の茶の最高峰だと思う。 だんだん風景が自然全開になり、上り坂が続く。 それにしても妙に登りがきつい。平坦な道でもすぐ減速しちゃうし… そこで前輪を確認すると、わかりにくいけど前輪ブレーキがひん曲がってタイヤに当たっていた。 さっきこけたときにいかれたらしい。 つまり常時前輪ブレーキをゆるく握ってるような状態。これから山なのにどうするよ… 自転車屋も無いし、まぁ走行不能でもないから仕方なく進むことに。 永源寺ダム登場。でかいダムだ。自然だ。いやダムは自然じゃないか ダムの周りを延々と登る。この辺はまだ気持ちがいい。 傘を出すまでも無い程度のちょっとした小雨が降ってきたので怖い。 写真だとわからないけどなんか凄い綺麗な色の水。 この辺りから「京の名水 Xkm」という標識が目立つようになる。 滋賀と三重の県境にして京とは如何に。 水は非常に必要なので是非欲しいけど、湧き水でもあるのだろうか。 八風街道の手前辺り。あの霧の山を超えないといけないのか… 相変わらず上り坂が続く。この後民家は一つも無くなる。 山の中ごろで補給施設発見。パンと飲み物を多めに補給する。 こんなメロンパンはメロンパンじゃない。まったく。 あと体力きついときに珈琲牛乳はあまり合わないことがわかった。 MIUが異様に美味かったのが救い。 いよいよ山道になってくる。高野山みたいな道だ。 木のせいで日が差さず暗いわ、霧のせいで体中ベトベトになるわ大変。 これは国道です。一車線。 「京の名水」にたどり着く。土壁から竹筒を通って水がじゃんじゃん出てる。 軽トラに乗った爺さんが大量のペットボトルに水を入れてたのでアプローチ。 「その水そのまま飲めるんですか?」 「飲めるよーこうやってペットボトルに入れて持って帰るんや」 そこで自分も空いた爽健美茶のペットボトルに水を入れて試飲。 思いのほか冷たくて宜しかった。 「自転車で山越えとはご苦労なこった。こっからかなりえらいで。」(辛いよ、の意) この言葉は真実だった。最大の難所石樽峠突入。頭おかしい。 自転車漕いで登るなんて不可能なので押して行く。 ふくらはぎが攣って悶絶するわ、腹痛に襲われるわ、 カーブ曲がるたびに新しい登り坂が現れてヘコまされる。 他の自転車なんて皆無。車さえ5分に一台も現れない。 たまに通る車のドライバーが皆こっちを怪訝な顔で見る。 異常。自転車押して進むと時速4キロ程度しか出ないのに 山は確実にあと10キロ以上ある。有り得ない。死ぬ。 ついに上り坂が終わった!? と思ったら数百メートルゆる〜く下ってまた上り。死んじゃう しかし軽く数キロこんな道で一車線なんだけど 対向車が来たらどうするんだろう。有り得ない国道。 どこまでいっても山しか見えない。 写真とる気力も無く、生死をさまよいながら走るとついに 10:35県境にして頂上に到着!!! 小躍りする気力は無い。 因みに直ぐ側に有名なコンクリートブロックもあったけど このときはまだ知らなかったので撮影してなかった。残念 実に3時間20分ずっと上り道って信じます? ここから先は下りだ。下りまくるぜ!! 石樽峠頂上から約2kmの下り… えげつない急斜面、でこぼこ道… ブレーキが壊れてることもあり、手が痛くなるくらいおもいっきりブレーキを かけながら滑り落ちるように降りないと確実にすっ飛んで即死しそう。 名古屋から帰るときにまたここを通るのか? 有り得ない絶対無理。コース変更を考えよう。 石樽峠はとにかく異常。 是非挑戦して欲しい。 2kmを過ぎると道が舗装され、下り角度も許せるレベルに。 全開で吹っ飛ばす。なんと最高速度48kmをマーク。 ママチャリで48キロって…こけたら確実に死ぬ。 段差を踏んだらそのまま空へ飛べそうなので細心の注意で進むこと10km、 ついに完全に山を下りきった。石樽峠を制覇っ! つーか帰りは48km出るような坂道を10km登るのか?有り得ない。 こんな山二度と登るかよ! かなり重要な三択。予定では桑名方向が正解なんだけど 何故か四日市を目指すものと思い込んでおり、誤った方向へ。 つーかまだ11時30分…午前中?山越えが地獄だったのでもう夕方みたいな間隔だ。 1時間ほど変な県道を走り、あまりに田舎なので地図を確認して間違いが発覚。 引き返す途中でコインランドリーを発見したので、昨日の服を洗っておく。 毎日洗濯300円(30分)、乾燥200円(20分)とかかかるのは痛い。 おかげで1時間休憩ができた。 桑名方向へ軌道修正。途中ジャスコでアンメルツヨコヨコを購入。これは本当に良く効くので心強い。 装備追加→アンメルツヨコヨコ あと抹茶アイスを食ってリフレッシュ。 アイスが美味かったのでもう1個食いたくなり、道中のサーティワンアイスで適当なのを購入。 「適当にオススメを」って注文したら何故か鼻で笑われてショック。 そして15:42走行距離200km突破。 桑名市街が近い。どっちに行っても桑名市街。巨大そうだ。 予定では桑名辺りで一泊するはずだったけど、 今日の活動開始時刻が早かったこともありまだ休むには早い時間。 桑名市の向こうは即愛知県なので愛知入りを目指すことに。 16:42 名古屋まで31km ついに名古屋の標識が!時間的には余裕。これはもう名古屋へ行くしかないね 国道1号線発見。ひたすら30km直進だぜ! しばらくして長島入り。長島温泉って聞いたことあるな。でも7km反れるのは痛い。 さらに一時間ほど進む。かなり疲れがたまってきた。眠い。 これは流石にまともな所で寝ないと死ぬかもしれない。 昨日野宿した分浮いてるし、安いホテル泊まるのもアリかな…と考える。 ちょうどいい所にネットカフェ出現。 本当はまともな飯食いたいけど…ホテルも探せるし、ここで良しとしよう。 名古屋が近いおかげか、念願のミソカツ定食があったので注文。 おいおい、美味そうじゃないか。十分まともな飯だ。 ミソカツを食しながらホテルを探す。流石ミソカツはなかなか美味い。 どうも3000円台の安いところは2日前くらいから予約しないと駄目なようで、 当日入れる一番安いところで4750円だった。 いいさ、予約してやる。その名はホテルキヨシ名古屋。 予約した後当日のキャンセルは全額払いであることが判明してちょっとビビる。 しかも場所確認するの忘れてて冷や汗が出るが、中区だったので救われた。 因みにミソカツ900円。高いよ 店を出てラストスパートをかける。無心で直進すること1時間。 ふと上を見ると中川区。いつのまにか名古屋入りしてた。 うーむ…なんか拍子抜けだ さて、ホテルを探そう。まずは中区。JR金山駅とかいうのを探すんだ。 …道が全然わからない。足がもういっぱいいっぱいなのに… 途中とんでもない高架に阻まれる。角度が狂ってる。 上りは兎も角、下りは自分の体を45度くらい傾けて体重かけないと 一気に下り落ちてしまう。こんなところでえらい体力使わされて死にかけ。 人に金山駅はどっちだと聞きまくり、なんとか到着。
次は地下鉄東別院駅というのを探す。東別院駅2番出口の目の前にホテルがあるらしい。 疲れがやばいことになっており、吐き気がするので交番で早急に道を聞く。 しばらく探してついについに到着。 20:56 ホテルキヨシ名古屋到着 ああ、ホテルだ!ホテルなんて大学受験の時以来。 真横にブックオフがあるのでかなり使えそうな立地だ。 ただオートロックが無いよ。別にいいけど。 ベッドに寝れる… 浮かれていてホテルの外観を撮影するのを忘れてしまったのが残念。 とりあえず夜食が欲しいので、コンビニで購入したどん兵衛を取り出す。 以前から気になってたんだけど、名古屋のどん兵衛は関東か関西どっち味なんだろう。 (E) 関東判定だった!これってトリビアになりますかね 自分の泊まったフロアは、8割くらいがどっかの学校の部活に使われてるようだ。 風呂上り、明日に備えて素っ裸で全身にアンメルツを塗っていると ちょうど足の付け根あたりに塗っている時に男子高校生が部屋を間違えて入ってきた。 「ごっごめんなさいっ」 気まずそうに逃げていく男子高校生。 ああ。 ナニしてると思われたな。 今頃仲間に面白おかしく報告してるんだ。死のう。 気を取り直して念入りにアンメルツを塗りこみ、どん兵衛を食し、 たけしの誰でもピカソを見ながら11時過ぎに就寝。 二日目:走行距離133.2km 平均時速12.6km/h 12時過ぎ…太ももが燃える様に熱く、目がさめる。なんか真っ赤になってブツブツが… アンメルツをいっぱい塗った後通気の悪いとこで暖めると物凄い熱を発するようだ。要注意。 足を出して冷房MAXにして再び就寝。 後編へ続く |